子どもが医ケア児でも働きたい!受け入れ先をまとめたブログ記事!
こんにちは!
胎児発育不全により、お嬢を648gの超低出生体重児で産んだママ、lala♪です!
これまでに保活に関する記事をいくつか作成してきました!
今回は育休を終え、仕事復帰したいと考えた「医療的ケア児」のママさんに向けて、参考になればとお子さんの預け先の情報をまとめてみました。
本当はずっとこのテーマで記事を書こうと考えていたのですが、読んでいただく方に希望を与えられる記事が書けるかどうか悩んでいました。
正直なところ、どんなに調べても、いろんな方からお話を聞いても「医療的ケア児」の受け入れ先は非常に厳しいのが現状だったからです。(地域差はあったとしても、どこも厳しい状況でした。)
現状が厳しい中で、「医療的ケア児」ママさんに少しでも希望をもっていただくために、
・受け入れ先についての情報
・就学の際の、「医療的ケア児の様子」
もお伝えさせていただきます。
目次
増加する医療的ケア児
少子化が進む中で、医療的ケア児はここ最近15年で約2倍に増えており、約2万人くらいとも言われています。
理由としては、新生児医療の充実です。
お嬢も648gで生まれてNICUで医療的ケアを受けましたが、過去に助からなかった命が医療で助かるようになったり、
医療の支援を受けながら、生きることができるようになったり。
大変喜ばしい話ではあるのですが、こうした現状に社会はなかなか追いつけず、医療的ケア児の未就学児の受け入れ先の確保は、まだまだ進んでいません。
2024年4月から、子ども家庭庁が「医療的ケア児」の預け先を整備する施策を拡充する方針を決めました。
いわゆる事業所に対する報酬を手厚くするという方向性です。
国からの対策で今後少しでも選択肢が広がれば良いのですが…。
超早産児の場合は医療的ケアを必要とする
週数が早く生まれてきた赤ちゃんの場合は、体が未熟な状態で生まれるために、「医療的ケア」を必要とし、病院で医療的ケアを受けます。
そして、NICUとGCU卒業後でも引き続き医療的ケアが必要なお子さんも多いのです。
多い医療的ケアとしては
①経管栄養、胃ろう・・・自力で哺乳や食事が難しいお子さんなど。
②在宅酸素・・・慢性肺疾患などの診断を受けたお子さん。
\在宅酸素について/
③気管切開・・・声門下狭窄症などの診断を受けたお子さん。
\気管切開について/
例え発達に遅れがなくても、これらの医療的ケアを行っていれば、「医療的ケア児」として仕事復帰の際、受け入れ先を探す必要があります。
医療的ケアが外れることもある
どのタイミングで医療的ケアが外れるかは主治医の判断になりますが、仕事復帰する前に医療的ケアが外れるお子さんもいます。
この「タイミング」がまた悩むポイントでもあって、
・普通の保育園に希望を出す(保育園応募の締め切りが半年くらい前なので、半年後どうなっているかわからないため)
・医療的ケア児として預け先を探す
この二つを並行してお子さんの受け入れ先を相談したり、見学したりすることになります。
保活で辛い思いをしたママさん
医療的ケア児ママさんの話です。
保育園見学の申し込みをするために、電話して事情を話したら、医ケア児とわかった途端、距離を置かれるような対応をされて傷ついた。
保育園の見学が集団見学で、他の保護者の視線が気になってしまった…。
(特別な事情があるので、保育園には個別の対応をしていただきたいですよね….。
提案いただけない場合は、こちらから個別見学の希望を伝えるのもアリです!!)
受け入れを断られ続けた…。(←これが一番多く、辛い)
など、保活で辛い思いをした経験は、医療的ケア児ママの全てが体験していることなんです…!
医療的ケア児の受け入れ先
では、医療的ケア児を受けれてくれる預け先はどこなのでしょうか。
全国の情報を集めるのは困難だったので、東京都や東京近郊を中心に、を詳しくお伝えいたします!
①地域の保育園や保育園
医療的ケア児の受け入れを行っている地域の保育園や幼稚園です。
保育園が受け入れの多い印象かもしれませんが、フォロワーさんの中には、経管栄養ありで幼稚園にお子さんが通っている方もいらっしゃいました。
医療的ケア児の保活の現状
神奈川県横浜市に住んでいるフォロワーさんによると
横浜市の保育園って、医療的ケア児を断ってはいけないきまり(?)みたいなのがあるのですが、
普通にどこも濁して断ってきます。
実際電話をかけると
「常勤の看護師さんが辞めたばかり」
「医療的ケア児は預かったことがない」
「4月からも看護師がいるかどうかわからない」
「1人看護師がいるものの、他の保育園と行き来しているから見られない」
と様々な理由で断られます。(16件断られたそう)
障害者手帳があればみてくれる専門の施設はあるのですが、気管切開児レベルではどこもみてくれません。
そして、私の住んでいる地域は
・医療的ケア児を受け入れる保育園の年齢が「3歳児クラス」から。
・しかも医療的ケア児枠(原則各園定員1名)だけ
・さらに2つほどしか受け入れしている保育園はない
この条件ってどうなんでしょうか。
3歳児クラスからだと、育休期間はとっくに終わっていますよね….!
しかも、原則各園定員1名だと、既に一人保育園に医療的ケアのお子さんがいたら、その子が卒園するまで空きがないということになります。
それって厳しすぎると思いませんか…?
では、3歳児クラスまではどうしたら良いのか聞くと、うちの地区では③の「アニー」を勧められました。
後に詳しく③でお話いたします。
②医療的ケア児の保育園「ヘレン」
都内に数は少ないですが、フローレンスが経営している、医療的ケア児のみを受け入れている保育園「ヘレン」があります。
空き状況にもよりますが、地域の保育園の枠よりは、多くの人数を受け入れています。
※私の住んでいる地区には「ヘレン」がありません。
全国的にもこうした医療的ケア児のみを受け入れている保育園は少なく、大変貴重な保育園と言えます。
フローレンス以外にも、国が率先してこうした保育園を作っていく、予算を出していく取り組みをしてほしいところです。
③在宅保育「アニー」
こちらもフローレンスが経営している「医療的ケア児」の在宅預かりです。
私の住んでいる地区の役所から、3歳児クラス以前の医療的ケア児はこちらを勧められました。
フローレンスの取り組みは本当に素晴らしいのですが、アニーにはいくつかの課題があります。
こちらは実際に私が調査した結果です。
①待機児童
20人待ちのときもあった
と話していた知人。
なぜこんなことが起きてしまうのか。
一時期アニーに転職を考えていた私が、アニーのオンライン面談でズバリ質問をしてみました。
人手が足りていないのでしょうか?
オイコラ!と怒られそうな質問に対して
お答えできる範囲でお話させていただくと、待機児童に関しては必ずしもそうではありません。
地区の役所の判定で受け入れを決めていることもあります。
なるほど。受け入れるか、受け入れないかを決めるのは役所も関わってくる話で、アニーだけではないってことらしいです。
しかし、私が気になったのは職員の働き方。
時短は取れるのでしょうか?
実は、アニーで働いている方は女性の、ママさんたちが多いんです。
そのため、職員みんなで時短…というのはなかなか難しいかもしれません。
勤務時間=お子さんの預け時間と考えていただく感じです。
1対1で預かるので、「お先に失礼します!」というわけにはいかないですよね…!
お子さんを預かる時間は、そのお子さんのママさんの勤務時間に合わせる感じだそうです。(ちなみにその子一人のところに毎日通い続けるのではなくて、ローテーションを組んで、他のお子さんのところにも行くと伺いました)
今私がアニーとして職員で働くには、正直厳しい勤務形態だと感じました。
②受け入れ拒否
待機児童以外に、アニーから受け入れを断られたというお話。
厳密に言えば、断られたというより
うちの子は医療的ケアなが在宅酸素なので、親が在宅勤務で家にいる状態であれば
アニーの保育スタッフが対応できるってことなんです…。
とのこと。
親が在宅勤務なら可能!?これって一体どういうことなんでしょうか?
アニーによれば、看護師はいるものの、基本的には3号研修を受けた保育スタッフが医療的ケアを行います。
実は、私lala♪も3号研修を受けているので、特定のお子さんの医療的ケアを行うことが可能!
3号研修とは
厚生労働省が定める「特定行為業務従事者第3号」を受けるための研修。
特定の人の医療的ケアのみ実施者になれる。
できる医療的ケアは限られていて、主に痰の吸引、エアウェイからの鼻水の吸引、経管栄養や胃ろうからの栄養、水分注入。
こちらがアニーの公式HPなのですが
気管切開・人工呼吸器のあるお子さんのお預かりは受け付けていないと書かれてありますね…!
預かる体制を万全にするには人手(特に看護師)が必要で、人材確保のために国の支援(お金)が必要だと考えます。
アニーのHPを見る限り、「お預かりが可能になり次第」とあるので、今後の方向性としては、様々な実態の医療的ケア児を受け入れたいというお気持ちは伝わってきます。
④通所
医療的ケア児を対象とした放課後等デイサービス・児童発達支援などを行っている施設が、未就学児の医療的ケア児の預かりを行っていることがあります。
気管切開、人工呼吸器のあるお子さんが一番受け入れてもらいやすいところなのでは、と考えます。
こちらは、役所からの紹介ではなく、
訪問看護ステーションの看護師から教えてもらえた!
という方もいらっしゃいました!
例えば、こちら埼玉県にある「ゆきちゃんの家」
訪問看護ステーションが経営されているのですね!
ゆきちゃんの家のHPを拝見すると…
こちらのママさんも主治医からの紹介ですね!
役所以外、医療関係からの情報を早く得ておくのも大事かもしれませんね…!(私は困っていたときにフォロワーさんから教えていただきました!)
その他、昨年はいくつかの事業所が医療的ケア児の受け入れを、新しく開始したところがありました。
こうした事業所はSNS(インスタ、X)で発信もされているところが多いので、SNSをぜひ活用していただきたいです!
新設は空きがあることもあるので、ねらい目かもしれません。
医療的ケア児の受け入れですが、空きの状況だけでなく、お子さんがどんな医療的ケアを受けているかで、預け先困難レベルに差があると感じています。以下の印象を受けました。
経管栄養(比較的受け入れられやすい)→ 在宅酸素→ 気管切開(厳しい状態だと話す方が多い)
※在宅酸素はNICU退院後、しばらくしたら外れるお子さんも多いので、預け先困難レベルを気管切開よりも低く捉えました。
医療的ケア児の個々に合わせた保育の必要性
医療的ケア児についてあまり良く知らない方は、重い障害を抱えている印象を持たれるかもしれませんが、実はこうしたお子さんだけではないのです。
医療的ケアがあっても、発達自体や運動機能に障害のないお子さんもたくさんいます。
こうしたお子さんも含めて「医療的ケア児」なので、それぞれのお子さんの「課題」「目標」に沿った保育ができる預かり場所なのか、という点ではなかなか難しいのが現状です。(預け先自体少ないので)
ただ預けるだけ、ではなくて、お子さんの興味関心、成長をのばせる場所に預けたいところですよね。
仕事を諦める選択を迫られる
他のお子さんと比べて預け先を見つけるのが、困難だったり、預け時間の制約、付き添いの負担だったり。
通院、PT、OT、病弱など医療的ケア児のママさんはとても働ける状態ではないことも。
こうした医療的ケア児のママさんをサポートしていく仕組みを今すぐ作らなければ、ママさんたちは仕事を辞めざるを得なくなります。
無事に生まれてよかったね、だけではない話
ハイリスク出産で生まれてきた赤ちゃんたちは、まず「生きて生まれてきてくれてよかった」に尽きます。
しかし、その後の子どもやママさんたちに対する支援も大事なんです。
「これから先、この子と私(ママ)の将来どうなっちゃうんだろう」
医療的ケア児の預け先が見つからないことで、将来の希望を絶たれてしまうママさんがいるとしたら、それはもっと今の社会を、この現状を改善すべきなのです。
自分で道を切り開いたママさんも
余談ですが….預け先問題が解決しないので
・預け先がないから自分で預け先を作った!(すごすぎます…!)
・在宅ワークに転職した!
・在宅でできる仕事を自分で起業した!
・隙間時間でできる副業を始めた!
こんな医療的ケア児のママさんもいらっしゃいました。
転機と捉えて新しい道を歩む選択です。
就学について
ここまで就学前の預け先についてお話させていただきました。
耳が痛い話であったかもしれませんが、ここからは、少しだけ希望を持てるお話をさせていただきます。
詳細は割愛させていただきますが、
就学後は義務教育のため、医療的ケア児であっても必ず学校と繋がりをもつことができます。
また、学校後に医療的ケア児も利用できる放課後デイサービスがあり、デイサービスを利用することでフルタイムで働いていらっしゃるママさんも。
出産を控えたママさんや、リフレッシュのためにショートステイへ医療的ケア児のお子さんを預けるママさんもいらっしゃいます。
この先たくさん傷つくことを避けては通れないかもしれませんが、今よりも少しだけ様々な選択肢が増えるかもしれません。
どうか将来的な希望を捨てないでいただきたいのです。
まとめ
今回は「医療的ケア児の預け先」についてお話いたしました。
「医療的ケア児のママさんが働ける環境づくりと様々な選択の余地を。」
預け先の情報の少なさから、SNSで情報を求める医療的ケア児ママさんも多い印象でした。
私もお力になれるよう、これからも継続的に情報を集めて発信させていただきます!