気管切開をしたセイちゃん!医療的ケアの様子を全てお伝えします!!
こんにちは!
胎児発育不全だったため、648gでお嬢を出産したlala♪です。
皆様、長らくお待たせいたしました!
以前、妊娠発覚後から1週間で出産をすることになり、
鼠径ヘルニアの手術を受けたセイちゃん(超低出生体重児)の「衝撃出産ストーリー」を覚えていらっしゃいますでしょうか?
\詳しくはこちら!/
今回の投稿は、セイちゃんのお話「後編」です!!
セイちゃんママとは、たくさんのやり取りをさせていただき、長い時間をかけ、記事を書きました。
超低出生体重児として生まれた赤ちゃんの中には、疾患が見つかり、赤ちゃんの呼吸が楽にできるよう、「気管切開」を行うことがあります。
医師より「気管切開」を勧められ、胸が裂けるほど辛い思いをされたママさんが多く、そんな方に向けた記事を書きたいと考えていました。
セイちゃんママとはSNSで知り合いましたが、いつも前向きでセイちゃんも笑顔でいっぱい。(本当に可愛いのです!!)
セイちゃんママの明るさは、同じ悩みを抱えているママさんたちの笑顔を引き出してくれるはず!
そう考えて、私からブログ記事のスカウトをさせていただきました。
「気管切開」をした医療的ケア児がどんな生活を送っているのか。
セイちゃんママのお力をお借りして、お伝えいたします!
※なお、今回も写真をたくさん提供いただきましたが、転用不可とさせていただきます。
今回の投稿では
・気管切開について
・気管切開後、医療的ケアの様子
を中心にお話いたしますね!
目次
気管切開に至った経緯
セイちゃんは鼠径ヘルニアの手術の際に、偶然「声門下狭窄症」という病気がわかり、気管切開することになりました。
声門下狭窄症
声門下狭窄症とは
のどの入口にある声帯(私たちが声を出せる場所)の直下の部分(【声門下腔】といいます)が生まれつき狭くなっていて、呼吸困難になってしまう病気です。
症状の程度は様々ですが、多くの場合「気管切開」を行い、気道を確保します。
様々な研究が行われていますが、明確な原因は不明です。
3万~5万人に1人の発生率と言われています。
(日本においては、年間20~30人に一人くらいのようです。
あくまで個人の意見ですが、正直なところもう少し人数は多いのでは、と感じています。)
声門下狭窄症の症状として、「哺乳障害」や「体重増加不良」がありますが、
セイちゃんは「ミルクがなかなか飲めない」という症状に該当せず、
ミルクも普通に飲んでました!吐く事もなく。
若干飲むのは遅いかなとは聞いていましたが 医師も看護師さんもみんなビックリしていました。
そのまま退院していて風邪でもひいたら、気管が潰れて窒息死していた可能性が高かったと言われました…!
セイちゃんの「声門下狭窄症」は、「鼠径ヘルニア」の手術をした際に、
呼吸用のチューブが気管に入らなかったことで発覚しました。
セイちゃんが鼠径ヘルニアでなければ、命が危なかったかもしれませんね!!
セイちゃんは出産時から、本当に奇跡の連続で命が助かっていて
強い生命力を感じます…!
セイちゃんの症状
息子の場合は声門の下すぐに1か所だけキュッとしまってる感じです。
それに加えて気管が柔らかいので潰れやすい為に、呼吸器で空気を送り気管内部を強く固くする必要がある状態です。
重症度で言えば軽度より少し上くらいの感じです。
気管切開の手術について
医師からの説明は、こわごわ聞いていたのであまり記憶がないんですよね…!
全く知らない東京の病院に運ばれて即手術だったので。
喉の下のとこ切ってカニューレを入れる。
2週間で一度カニューレ交換して、1週間様子見て大丈夫そうであれば元の病院に戻れます。 との事でした。
ちなみにセイちゃんが入れた気管カニューレの種類は
「コーケンシリコーンカニューレP型」です。
気管切開を行うことになった当時のお気持ち
正直普通に生活出来ていたのに本当に必要なの?って思いました。
成長すればすぐに治るんじゃないの?って。
上の息子は体が丈夫で入院なんてした事すらないのに、生後4ヶ月で何度も手術受けて喉まで切られてなんで?って。
声まで奪わないでって。
今も思ってますけどね…!!(笑)
現在のセイちゃんの様子
NICU退院後の、セイちゃんの様子をお聞きしました!
発声について
気管切開を行うことで、ママさんやパパさんが気になることの一つが「発声」についてだと考えています。
「手術後、そして将来的に、発声ができるのか」
今の発声は
「キキキ」とか「ブッブッ」のようにツバ飛ばしする時位で、声や泣き声は全くありません。
もう少し大きくなったらスピーチカニューレというのに交換出来るので
そうすると声が出せるようになります。
声の出し方のトレーニングが必要だそうです。
多くの方が、気管切開を行うと、発声の「機能」を失ってしまうのではと思ってしまう印象です。
しかし、「声帯」は失っていないため、スピーチカニューレに交換し、声帯を振動させる仕組みを取り入れることで
発声に繋げることができるのです。
ミルクの飲みについて
NICU入院時から、哺乳に問題がなかったセイちゃん。(経管栄養なし)
気管切開後はどうかというと…
ミルクは220mlを10分で飲み干します!!(修正8ヶ月)
これがセイちゃんのすごいところ!!
気管切開後でも変わりなく、いえ、それ以上に飲めています!!
※改めて補足です。全ての「声門下狭窄症」のお子さんがこうだというわけではありません…!
離乳食はちょうど開始し始めたばかりで、まだうまく飲み込めない感じです。
早く上手に食べれるようになるといいなというところです。
自宅での医療的ケア
セイちゃんはどのような医療的ケアを受けているのでしょうか。
医ケア児のママさんは本当に大変なのですが、
実際どんなことをしているのか、日課について直接お話をお伺いする機会は少ないですよね…!
こちらもセイちゃんママにお伺いできましたので、詳しくお伝えいたします!
セイちゃんの医療的ケア
✓週3のカニューレ止めるバンドの交換
✓毎日のカニューレまわりのガーゼ交換
✓寝てる間やミルク飲む間に呼吸器付けて気管を固く広げるよう頑張ってる
✓15分に1回程度の痰の吸引
などが主な医療的ケアです。
15分に1回の痰の吸引!!!
ち…ちなみに夜間は….!!?
夜間もそうですが、寝ている間は痰が上がってこないので吸引の必要はありません!
風邪ひいた時だけ寝ている間も必要になるので、私は寝ずに吸引祭りしています笑
び、びっくりしました!普段は眠れているのですね…!
でも風邪は本当に天敵です!!風邪の時は辛い状況ですよね💦
※ちなみに、医療的ケア関係なしに、セイちゃん自身がなかなか眠れず、セイちゃんママがいつも夜間に起きている印象です!!
使用している医療機器
【呼吸器】
フィリップス
呼吸を助けるための装置です。
【モニター】
COVIDIEN
モニターで、セイちゃんの血中酸素濃度を確認しています。
【吸引器】
SHI-EIのPOWERSMIL
痰の吸引は、こちらの吸引器で行っています。
医療機器は呼吸器とモニター(心電図、サチュレーション)はレンタルというか医療費になるので金額はかかりませんでした。
吸引器は助成金での購入でした!
「人工呼吸器」と「人工鼻」
セイちゃんは呼吸を助けるために、「人工呼吸器」と「人工鼻」を利用しています。
これからお話しを進めていく中で、「人工呼吸器」と「人工鼻」のワードがたくさん出てきます!
「人工呼吸器」と「人工鼻」って何?どう違うの?
と感じる方もいらっしゃるかもしれませんので、簡単に説明させていただきますね!
「人工呼吸器」について
人工呼吸器とは、呼吸が不十分な方の呼吸を助けるため、肺にガスを送り込む医療機器のことです。
人工呼吸器は、気管チューブやマスクなどの装置を通し、呼吸が不十分な方の気道に接続されます。
セイちゃんの場合は、気管カニューレに気管チューブを装着して、人工呼吸器を使い、呼吸を助けています。
人工呼吸器は、電源、バッテリーが必要になります。
セイちゃんは次にお話する「人工鼻」をメインで装着していて、人工呼吸器は睡眠時と体調不良の際に使用しています。
「人工鼻」について
人工鼻はその名の通り、「鼻」の役割を果たします。
セイちゃんの場合は、「人工鼻」を気管カニューレに装着しています。
気管カニューレ(気管孔)から人工鼻で呼吸することにより、肺にかかる負担を軽減し、呼吸を助けることができます。
人工鼻の場合は人工鼻自体に多少の加湿効果があるので加温加湿器は使用しません。
(人工呼吸器では加温加湿器を使用します)
バッテリーや電源なしで呼吸を助けてくれるので、よく動く子どもにはありがたい存在。ただし、ポロっと取れやすいので要注意!
●人工鼻の交換
人工鼻は理想は1日に1回ですが、痰が多く何度も吹き出してしまって、人工鼻内のフィルターがたくさん濡れてしまったら交換します。
セイちゃんの場合、だいたい1日に2個使っています。
人工鼻の交換頻度はどのくらいがベストか、その子によって変わりますが、
悩んでいる方はセイちゃんのお話、参考にしてみてくださいね!